薬剤性躁転は双極性障害か
僕は、双極性障害と診断された後、断薬をした経験があります。
断薬の経緯については、下記の記事を参照していただけるとわかります。
僕の断薬の理由は、主治医への不信感というものもあったのですが、最近思い出したのですが、断薬した当時にある精神科医の書いたブログ記事を読んだこともあります。
僕が断薬したもう一つの理由
アキスカルが薬物による躁転を双極性障害に含めている(少なくともそういう風に見える)のは根本的に間違っているのがわかる。(重要)
その理由は、薬物による躁転モドキは、完治することも多いからである。
つまり、本物の双極性障害の人は生涯服薬の必要があるが、薬物による躁転ないし著しい賦活は、生涯にわたり服薬の必要があるとは言えない。
この2つには経過や予後、服薬の必要性に大きな相違があるのである。
その記事には、上記の様に書かれています。
僕は、抗鬱剤のパキシルを飲んだ時に明らかに躁転したことがあります。本当に青空がものすごく綺麗に見えてそれを見ていると幸せという様な感覚だったりしました。
ただ、こういった綺麗な躁状態は抗鬱剤のパキシルを飲んだ時しかなかったため、僕の躁状態は薬剤性の躁転で治るのではないかと感じ断薬しました。
僕の薬剤性躁転は、双極性障害だった
結果は、断薬後、半年後くらいに激しい躁状態になり入院することになりました。
僕の薬剤性の躁は完全に双極性障害でした。
学者さんの加藤忠史先生は、薬剤性には触れていませんが、次の様に言っています。
同じ「うつ状態」でも、以前に躁状態があったかどうかによって、治療の目標も使う薬も全く違います。躁状態の既往がある場合は、抗うつ薬は原則使わず、リチウムなどの気分安定薬を中心に予防を目指します。双極性障害を鑑別せずにうつ病と診断することはできません。 #WBD
— 加藤忠史 (@KatoTadafumi) 2017年3月29日
結局の所、どうなのということなのですが、次のようなことの様です。
薬剤性躁転は双極性障害
DSM IV に依ると抗うつ薬などによる薬剤性躁転は気分障害ではなく、別の障害にカテゴライズされていた。つまり薬剤性躁転は双極性障害とはみなされていなかった。
DSM V では薬剤性躁転はもともと双極性障害になるだけの素地があり、躁病発病のきっかけが抗うつ薬であっただけで双極性障害に違いはないと言われている。
DSMとはアメリカ精神医学会によって出版されている書籍「精神障害の診断と統計マニュアル(せいしんしょうがいのしんだんととうけいマニュアル、英語: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, DSM)」の診断基準が変わったということの様です。
恐らく、僕と同じ様に初めての躁状態が薬剤性の躁だったり、薬剤性の躁以外の躁を体験したことがない人っているのだと思います。
そういう方にとっては、辛い所ですが、今の最新のDSMの診断基準では、薬剤性の躁を体験した人は双極性障害となることの様です。
双極性障害という病気は一生薬を飲み続けないといけない病気です。
こういった現実を受け入れるのは辛いですし、僕と同じ様に治るのではないかと思って色々調べている人もいるのだと思います。
だけど、僕は双極性障害ですが、今は寛解していますし結構、人生を楽しみ始めました。
一度、辛い現実でもしっかり受け入れることができれば、人生前に進むのだと思います。
僕もそうでした。
きっと、病気を受け入れて、前に進める時がくるはずです。
お互い、双極性障害で何が悪いくらいの気持ちで生きていきましょう。